音楽の授業で習った曲たちの思い出

バーンスタイン逝去日のツイートにて「ウエストサイド物語」の話が出ていたので、ふと高校の音楽の授業で習ったことを思い出しました。
それだけといえば、全くそれだけのつまらない話なのですが…


せっかく勧めをいただいたので、簡単な思い出のメモを残しましょうか。

ざっと1990年代、何の変哲もない都立高校での音楽の授業でしたが、視聴教材の思い出がかなりあります。
見たのは映画版の「カルメン」「サウンドオブミュージック」「ウエストサイド物語」……などなど。どれも普通に面白い話ですね。
授業の時間からすると、2分割か3分割くらいで見たはずです。

カルメン」は音楽の科目なのに、なぜか感想文が課題に出されて……なんか斜に構えないと気が済まない高校生は「ひとり悲劇ぶりなミカエラもなかなかズルいことばかり言って、これは全員うまくいくわきゃないよね」みたいな事を書いた覚えがあります。今考えると、あの時代に婚約者に去られた女性が、故郷でどんなに肩身が狭く、生きるのも大変になろうか、その前提みたいはちょっと汲み取って上げたかったねという話ではあります。

残る「サウンドオブミュージック」と「ウエストサイド物語」は、劇中の歌をいくつか授業で習うこととなり今でも記憶に残っております。
女子は「The Sound of Music」、男子はメゾソプラノ「Climb Every Mountain」の方が課題になった気がします。
耳で覚えたようなものなので未だに「The Sound of Music」を思い出すと、舌を上あごに深く付けて「ダヒルzアライvウィダサウンドオブミュージック…」という具合で口が動く訳です。
1回しか見ていないのに「Sixteen Going On Seventeen」なんか非常に覚えているし、今でも好きなシーンですね。

ところが「ウエストサイド物語」は、たぶん「Tonight」しか習ってないのと、なんか全般的に記憶が薄いんですよね。
今から思い返すと、元になった「ロミオとジュリエット」とドラマ版「池袋ウエストゲートパーク」の真ん中で、どちらでもないみたいな印象。

最近特に思うのですが、10代の頃の吸収力というのは、何物にも代えがたく凄まじい威力を持っていて、もう今からではあれほどに深く自分に何かを刻み込めないな……と感じてしまいます。
私の10代は、主に教会の聖歌隊曲と林原めぐみ曲に全振りをしてしまったので、少しかっこつけた思い出は、ほとんど20代での後付けだったりします。
30代後半になってからは、ますます記憶力が落ち、それ以上に頭のどこかに収まっているはずの記憶を引き出す力が落ちて、そのことが不安になるばかりです。

時々、こうして書き残したい思いもあり、けれども経歴についてネットで書ける限界もあるしなぁ……といった具合で考えたりしています。