ファンタジーアースゼロの思い出②

昨日の日記に思わぬ反響があって驚きながら、第二夜です。

この日記は自分の思い出を自分が忘れないように書き残すだけの企画なので、FEZのルールを上手く解説したり当時の状況を説明したりはあまり出来なさそうで、読みづらい面が多いかもしれません。
その辺りは、ちょっとFEZを知ってる人向けかな……ってところでご容赦いただければ幸いです。


さて、日記のネタでも思い出そうと当時のScreenShotを見ていると、あっという間に時間が過ぎ去りますね。片付けの途中にアルバムを開いてしまうのと全く同じ状態です。

たとえば、この写真。


集合写真に移ってるのが誰か、なんて思い出していると、懐かしさにキリがないですね。

という事で、今日は部隊に所属した話を思い出そうと思います。


まだレベルも上がっていない店売り装備の初心者がソロで戦場に出るようになって、よくわかんないなりにプレイをしていました。

とある戦争が終わった後に声を掛けられて、「よかったら……」と誘われたのが、最初に所属した部隊です。部隊名は……そうですね通称で「浪士組」と呼んでました。
初代は女ヲリの局長さんがやっていた小さな部隊で、それを副隊長の弓スカウトさんが戦場や町中で色んな人に声を掛けてナンパしてた、そんな部隊でした。私が声を掛けられたのも、その一環だったようで。

部隊に入ってFEZの見え方が大きく変わった気がします。プレイについても基本を沢山教えてもらいましたし、戦争にみんなで入って役割分担して、効率的に戦ったりして、ひとりの頃とは違う遊び方にもなりましたね。

……今がソロだから、書いてて急に懐かしくなりました。


初代の部隊が解散して、そのまま副隊長が二代目の部隊を引き継いで、さらにさらに人が増えて……。


部隊の講習といえば、建築講座、召喚講座、職業別講座(弓編)は役に立ちました。
弓は尊敬に値するホルデインを代表するような方々が沢山いたので、本当に感謝ばかりです。


私たちは、多分ひとりひとりの部隊員は平均的なプレイヤーだったんですけど、まとまった人数が建築と召喚をするのが特色だった気がします。
普通の人が、普通のスキルで、協力して戦うのが、きっと自分に合ってたんだろうと思います。


これ以上細かい話は、結局、誰々さんがあの時こうで……という自分だけの、バイネームな思い出話になってしまうので、「部隊に誘われた話」ってお題は結構難しいですね。

部隊をきっかけに特に仲良くなった仲間たちもいて、彼ら彼女らの話はまた別の機会にしたいと思っています。

今日は上手くまとまらないまま終わりにします。
次回は少し自分のプレイスタイルとか、自キャラの紹介とかを出来たらなぁ……と思っています。それでは、また。

FEZ カテゴリーの記事一覧 - 続・ カッコつけるのは、もうヤメだ。ダラダラと生存報告。(仮)

ファンタジーアースゼロの思い出①

www.fantasy-earth.com

2022-06-13
【重要】サービス終了のお知らせ(9/28)

いつも『ファンタジーアース ゼロ』をご利用いただき、誠にありがとうございます。

この度、『ファンタジーアース ゼロ』は2022年9月28日(水) 15:00を持ちまして
サービスを終了させていただくことになりました。

これまでご愛顧いただいておりますお客様には厚く御礼申し上げるとともに、
突然のお知らせとなりました事を、運営チーム一同、心よりお詫び申し上げます。

Twitterや、ごく一部はてブでも話題になりました、ファンタジーアース ゼロのサービス終了が発表されました。
私も15年間プレイした一人であります。*1

何か思い出を書かなくてはいけないと思い、ちょっとだけ何かを書き残そうと思います。
でも、このゲームがスクエニからGamePotに運営が移って……みたいな公式な話はwikipediaにも載っているので、私の思い出だけ。

2007年、このゲームを始めようと思ったのは……そう、当時まだ並行して遊んでいたラグナロクオンラインの友人たちに誘われたからです。
Bサーバの「ホルデイン」でゲームをスタートしました。
キャラクターは例によって「ジュスト」の名を付けようと思ったのですが、何故か一捻りして「J.右近」としました。

職業は……このゲームだと回復職や補助職がいないので、迷いました。迷いに迷って落ち着いたのがスカウト。
これには地味な経緯がありまして……ラグナロクオンラインのジュストはプリースト(回復職)、そして地味に手を出したグラナド・エスパダでのジュストがスカウト(回復付き職)。
なので戦うスタイルに関連性はないのですが、ファンタジーアースゼロでもスカウトを選ぶことにしました。
そうはいってもアクションゲームが苦手なので、短剣スカウトはもちろん無理だと思っての弓スカウトでした。

さて、このゲーム最初の思い出と言えば……。

そうBサバ・ホルデインを襲った初期の悲劇。本土攻めです。
このゲーム、基本的には中央大陸の各地を5つの国が戦争で取り合うというゲームなのですが、初期の頃は戦争に出られるレベルになるまで各国本土に湧くコンピュータのmobを狩って、基本動作を身に着けつつレベルを上げろというスタイルでした。その為、一番レベルの弱い首都周辺のマップで、大量の新規プレイヤーがレベル上げを敢行するのですけど。

初期のプレイヤーの付き方、情報の偏りによって、ホルデインという国が他のほとんどの国のターゲットになっていたんですね。
初心者がレベル上げに使うフィールドまで他国から宣戦布告を受けて、mobが強制退場。レベル上げをする機会を失った初心者が、そのままやむなく戦争に出て、負けるの繰り返し。負の連鎖で国中のプレイヤーがレベルを上げられない始末という地獄のような開幕がありました。

長い歴史からみれば初期の一瞬でしょうけど、体験した側としては忘れられない数週間だったと思います。


さて、そんな時代をくぐりぬけながら、ソロで適当に遊んでいるだけで、プレイスキルもないまま流されて戦争に出る毎日。その代り映えのしない日々に突然やってきた「部隊」へのお誘い!
なんか、初回はグダグダしてきたので次は部隊に呼ばれた話でもしますか。
自分のFEZ生活は、プレイよりもロールプレイと人間関係だったんだなと今でも思うので。それでは、また。

FEZ カテゴリーの記事一覧 - 続・ カッコつけるのは、もうヤメだ。ダラダラと生存報告。(仮)

*1:正直、装備も揃ってしまったので運営がスクウェア・エニックスに戻った後はあまり良い客じゃなかったかもしれませんが……。

没後50年 鏑木清方展に行ってきた話

2021年の増田を今更思い出す 4月以降編

kash06.hatenablog.com

続きだ。

4月

anond.hatelabo.jp
綺麗に2021ブクマだ……(2022年2月11日現在)
言わずと知れた2021年の大ヒット増田。
あまり気兼ねせずに安心してブクマ出来るような増田だと、みんなホッとしてブクマするよねって書こうとしたが、このタイトルで「気兼ねせずに安心してブクマする」の評価はおかしい。いや、おかしいのは増田ブクマカ……?

anond.hatelabo.jp
タイトル以上に中身の印象が強い増田。

ウマ娘てゲームから、古い友人を思い出した話

逃げ馬にそれを見たのか、逆にその気持ちを既に持っていたからこそ、逃げ馬へ目を注いだのか。いや、本当は馬をマクラにしたのは思い付きで、逃げる話をしたかったのか。

2021/04/18 21:02
b.hatena.ne.jp


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事実上のガーディアンミストレス(ガーミス)を讃える増田。

5月

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対策として書き方を変えてきた!
それよりも、オチを読んだ後でもトラバやブコメでマジレスが続くくらい題材が面白かった。

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新電力を舞台にしているが、電力事業そのものというより市場についてがメインで、後半は真山仁の『ハゲタカ』を読んでいるようだった。


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私は、この増田を簡単に加えて良いのかと悩んだ。
だがこれをブクマしたのは、この増田を忘れるなと考えたからだ。ブコメも出来なかった。
ここで、この増田もしっかりと残しておくべきだろう。

6月、7月

4月以降じわじわと忙しくなってきた仕事やプライベートが、ここで決壊したんだと思う。
ブクマも減り、しばし増田2021のタグすらも忘れる。

8月

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利休かよ
良いインパクト増田でした。


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名文。今更私が何をコメントする事も、ない。

9月

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十分じゃん!


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9月1日が近かったから、自分も特に思うところがあったのだろう。

10月

なし

11月

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上記ブクマの日付を見ての通り、夏休みが明けてから9月上旬以降ずっと忙しく、自分の記憶がすっ飛んでいる。
なぜ、こんなささやかな増田に「増田2021」を託したのかと思うと、日常の記憶という部分に惹かれていたのかもしれない。

12月

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好き。


こうして振り返ると、4月以降の自分の忙しさをブクマで思い知ってしまった。
特に夏休み以降は酷かった……。

完全に余談になるが、週の約半分が会社の最終退館で、帰宅の電車ではギリギリTwitterだけは書き込んでいた。そのためTwitterでのやり取り以外とは縁が薄くなってしまった気もする。
あまりに精神がグッタリきていたので、最終退館になるたびに古のデジコミ*1銀河お嬢様伝説ユナ』に出て来る「暗黒お嬢様13人衆」について、ひとりずつ取り上げてツイートしていたら、かえって友人から心配されてしまうし、あっさりと13人をやりきってしまった。
最後にリアこと、リーアベルト・フォン・ノイエシュタインについて書こうかと思ったけど、そこは気力が尽きてしまった。その代わりリアのイメージソング「Moonlight Solitude」を口ずさみながら帰ったり。時には切なく弱くなりたい、張り詰めた糸解き放つよう。闇の中にいま照らすMoonlight Solitude。
名曲だ。冬馬由美さんの声……好きだ。


違う、増田だ。
増田文学を見付ける力を無くしてしまった1年であった。いや、力が無かったのか時間が無かったのか。それとも興味が移ってしまったのか。

来年も2022年の増田を振り返れるのか、それとも数が揃わないのか。果たして。人生に残された時間、何を以て私の神に献げるのか。

*1:デジタルコミック。あんまり「ギャルゲーの」みたいな直接的な表現は好まない

2021年の増田を今更思い出す 1~3月編

待たせたな。

世間の皆様が40代とか、サイゼとか、ドラえもんとか、もう一生懸命にダイアリーを書いているのに、私は一か月も遅れて去年の増田を思い出している。
去年とか一昨年は「何とかの部」とかカテゴリ分けまでしていたけど、今年の自分には、そんな気概もない。
そして、既に知られている通り、増田ブクマカ界隈では私など過去の人になってしまった。ファーストブクマがほとんどなくなってしまった。
それでも、id:kash06が気に入った増田を、1月から順番に紹介しよう。

1月

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増田と人間失格人間失格石田彰。1行目から取り合わせが良い。
そもそも「恥ばかりかいて」の時点で、脳内での言葉のリズムが夏目漱石に向いていたのに、この1行目だ。確かに恥と言えばこちらだが、テニスで言うと自分が意識していたのと反対側にリターンを決められてしまった感じ。


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え、14ブクマ!?(2022年2月11日現在)
2021年で一番心に残った増田。

14km歩いたときは、自分を励ましながら、御手淫が貰える、御手淫、御手淫、嬉しいなぁ御手淫って
疲れながらもニコニコ頑張って歩いてたんだぞ

は、字面から想像される風景が完全に狂気の沙汰で、読み返す度に笑いがこみあげてくる。今もまた笑っている。
14kmで14ブクマとは、うむ、むべなるかな。


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2021年、賛否両論悲喜こもごもだった例の増田シリーズ。
単純に商売の話というか、私の履歴書みたいなのが好きなんだと思う、自分が。


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この言語感覚よ。

 じゃあランカちゃんも僕の股間の煙突に対して何か手伝いをするべきなんじゃないの?」

「何それ・・・本気でそれいってるの?」

完全に『神聖モテモテ王国』だ。


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長い長い自分語り。
10代の頃、母親の圧倒的な正しさ、頭の良さを前にして自分の領域の確保に苦労した気がする。自分で物を考えるより向こうの価値観の方がどうも正論なのだけど、そうすると自分が母親とは違う意見を持つという経験が無くなってしまい困っていた。とにかく困ってしまって、いつ頃だろうか、理屈もなく「自分はこう決めた」と言ってみるようになった。母にはそれが(うちの父のように)意味のない頑固者と映ったようだが、自分が間違っているのも無理を言っているのもわかっていた。「こんな無茶でも言わないと、あなたの先回りに俺の頭が勝てなくて、このままだと俺の意思は消滅してしまう!」という焦りだったけど、それを言語化する能力も無かったし、何より野暮ったくて理由を口にするなんて思いつきもしなかった。
そんなことを書くといわゆるまともな反抗期のように見えるけど、実際は家族では最も妥協的な人間で、時に母と喧嘩になる妹や父を見ながら「この人たちは、なんて下手なのだろう!」とか、終いには「誰とも決定的な喧嘩をせず、価値観を執り成している自分こそが、家族で一番の仲介者だ」とか、そういう事を長く思っていた。
20代になり社会人となった後も実家に暮らしていたが、これまで決定的な喧嘩だけは絶対に避けていたのに、ちょっと自分の気持ちを押し通して言ってやろうと考えた事が起こり、親との喧嘩に至った。いや、実はきっかけはさっぱり忘れてしまった。
とにかく、自分の意見を突き通すくらいとても簡単だと思って口にしてみたのだが、豈図らんや、驚くほどに口が回らない。半ば泣くようにして、ようやく言い切る事が出来たほどだった。
そんな事があった後でわかったのは、自分は「一番手間が掛からなかったけど、ある意味で何を考えているのかわからない所があった」という事。自分の守っていた平穏というのは、実は親父の性格と全く同じ「恥ずかしいから何も言わない」を自分が折れる方にコーティングしただけだったんだなぁ……とわかって、それ以来、敢えて「家族をやる」事にはとても意味があると考えるようになった。

みたいな思いが蘇ったので、個人的に増田2021にした。


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才能だ。これも本当に好き。


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自分はちょっとした体験談や会話文に弱いらしい。増田と一緒に「なんだと!?」と思って、まんまと楽しみました。

2月

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自分は、きっと人生に対する真剣さが足りなくて、こんな風に必死には生きられなかった。
試験を受け終わっても、スタバにも入らず、彼のような全力を尽くした者だけが味わう状況にもならず、ぼんやりと落ちて落ちて、ぼんやりとどこからも選ばれないまま卒業式を越えてしまい、その翌日にようやく夜間部からの合格通知を貰った、甘くてぬるくて愚かな生き物だった。
いや、後半が本当に良くて、現在のニュースを見た時に思い出したというのなら、それほど人の苦労を思いやれる人がいるのは素晴らしいと思った。

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この頃の増田、思い出に端を発するものが多いのは、増田の雰囲気がそうだったのか、選んだ私がそうだったのか。
中学生の頃、誰も水をやらない鉢植えに何となく毎日水をやっていたら、流れで花係になったのを思い出した。花の名前も知らないし、興味もそんなに無かったと思うけど、世話をするという行為が好きだったのかもしれない。

カスミソウが昭和だと言えば、そういえばカスミソウの産地として有名なのは、まさに福島県昭和村ですよね。

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2021年の記念としてブクマしたけど「涼しくなるか バカ野郎!」シリーズの勢いの良さが心地よい。
全くだ。


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ブコメにあるように、ビジネス譚としてはモデルがある話なようで、その部分が興味深い

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そういえば初期は変な教訓みたいな話や、感情移入させるようなストーリーも少なく、お仕事増田的な雰囲気が強かった。お仕事の話は嫌いじゃないのよ。

3月

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久々に読みました、オメガラーメン増田。
やはり味付けが濃くて、大好き。
そして、謎にとんでもなくカッコいい。

オメガラーメン増田については、去年少しだけ触れています。
kash06.hatenablog.com


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ブコメにも書いたけど、後半に増田が自分の人生を振り返る、その思い出の広がりとテンポが良かったです


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事業そのものではなく、事業清算のデリヘル増田。


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インターネット的だ!(なんだその感想



という感じで並べてみたけど、3月まででかなり長くなってしまったので、一旦ここで区切ろうと思います。
そのうち続きを書きます。

(追記)
kash06.hatenablog.com
書きました。

2021年、買って良かった物?

買って良かったものを書く風習みたいなやつ、ほとんど着物と陶器とお茶関連になるから、リンクなんて貼りようがないんだけど。

結城紬(石下紬)アンサンブル

馴染みの着物屋さん(山椒庵)で、結城紬(石下紬)しかも奥順さんの「はたおり娘」を仕入れゲットしたので見せてくれたのですが、着心地のしっかり感が全然別物で驚きまして。
山椒庵 (@sanshoan) | Twitter
www.okujun.co.jp

裄丈がお仕立てしたのかと思うほど私にピッタリ合ってしまったのも驚き。
あと、ちょうどグレーの着物が欲しいと話していたところに、丁度よすぎる色味だったりして。
1か月半くらい悩んで、ついに買いました……。

「着物歴1年ちょっとで村山大島紬、2年半で石下とはいえ結城紬は、楽しみ尽くしてますね」
「リサイクルで色・サイズが合うものと出会うかどうかは、完全に運とタイミングですしね」
と、店員さんたちも。

運とチャンスと偶然とタイミングを、心研ぎ澄まし感じてしまった。(林原めぐみファン)

鼠志野茶碗 雅山

ネット販売で買ったリサイクル品。
実は、商品名の作家や、付属していた木箱の箱書きが、色々と違う事が書かれていたのですが、最終的に窯印から現代の雅山窯さんの普及品だと判明しました。
自分のような庶民が手に入れる機会のある器も、ちゃんと調べようとする時にネット販売やオークションの写真(説明書き付)を検索すると、とても便利ですね。

鼠大島アンサンブル

たぶん、村山か機械織という説のある大島紬のアンサンブル
月見のくらさんにも、今年かなり通ったな……社長と店員さんと、ちょっと仲良くなってしまった。

深緑の薄羽織

しなっとしたシルエットの薄羽織です。ポリエステルの現代物。
細かい市松の織りになっていて、浴衣に羽織って帽子なんかを被ると、良い感じにモダンな初秋の装いになります。
これも山椒庵さんで見てから1回迷って、翌々週に買ったのかなぁ……次の春にはまた使えそう。

藤色の長羽織

これも同じく山椒庵さん。
秋に現代物の羽織をどどーーーんと仕入れに成功して、沢山並べていたうちのひとつです。
気に入って迷って、Twitterで着姿写真を並べたところ、リプライで一番人気だったのがこの羽織でした。

1か月迷って買ったようです。

緑色の羽織

上のツイートで既に載っているように、緑色の羽織も一緒に買いました。
これは写真映えよりも実物の実力!
今年で一番良かった買い物かも……。

蛍手波斯カップ(銭本眞理さん)

珈琲と器を繋ぐ界隈で人気店、「暮らしと珈琲」さんの企画で、銭本眞理さんが制作したカップです。
www.tostinocoffee.shop

茶の湯の茶碗シリーズ 第一巻『唐物茶碗』

写真付きの解説付きで、茶碗の名品を紹介してくれる物凄いシリーズが始まりました……。
見ていて本当に飽きない! でも情報量に脳がやられて長時間読み続けられない!


他にも、若干の茶道具などありましたが、おおむね買って良かったシリーズはこんな感じです。
とにかくリンクの貼りようがない着物と器ばかりだったので、自分のツイート頼みで紹介してみました。
本はキリがないので、茶の湯の茶碗シリーズのインパクトだけにしておきます。

もう期間も過ぎてるけど「好きな茶碗10選」

はてなブログ10周年特別お題「好きな◯◯10選

タイトルにもある通り、もう期間も過ぎてるんだけど、せっかく10個選んだので日記にしてみました。
好きな陶器とか茶道具だと、ちょっと範囲が広くて、私には追いきれないな……と思ったので、比較的に美術館等で見られる茶碗に限定しました。
また近代・現代作家さんもカバーしきれなかったので、前近代のものになります。

1 瀬戸黒茶碗「小原女」

turuta.jp

圧倒的な存在感で見る者を驚かせます。
初めて見た時の衝撃が忘れられません。この純粋に黒くて大きくて存在感を放ち続ける物質が、茶を飲むための道具として使われるという乖離が凄まじいなと思いました。
極めて物質的なようで、存在感はあれど違和感がないのが不思議で不思議で。きっと強さと存在感の中に、単なる無秩序ではなく形作られた物としての美しさがあるのでしょう。
また後の織部黒のような歪ませた作為性よりも、スラっとした瀬戸黒の在り方の方が私には好みでした。それでいて、縦に入る箆目が丸みと直線の心地よい融合になっているのも好きです。

私の感情の動きばかりが文字になって、何の解説にもならないですね。
評論の言葉を持っていないのですが、好きなのは確かです。

2 瀬戸黒茶碗「冬の夜」

turuta.jp

先ほどの「小原女」に続き、瀬戸黒茶碗の「冬の夜」です。
小原女よりも小振りになる筒茶碗ですが、均整の取れた立ち姿と、艶やかな漆黒の色に目を奪われました。
東京国立博物館の特別展「桃山」で出逢ったのですが、あまりの美しさに、この碗の前で立ち尽くしてしまいました。色々な角度から、時に青み掛かっても見える光の照りを眺めても綺麗でした。
まさに「冬の夜」とは相応しい銘だと思います。

3 鼠志野茶碗「山の端」

bunka.nii.ac.jp
鼠志野茶碗 銘 山の端|根津美術館


鼠志野って、薄い灰色がとても可愛らしい表現になりますね。鼠志野鶺鴒文鉢なんか、もう可愛らしくてたまらないじゃないですか。
東京国立博物館 - コレクション 名品ギャラリー 館蔵品一覧 鼠志野鶺鴒文鉢(ねずみしのせきれいもんはち) 
(参考リンク)

茶碗の鼠志野は珍しいようで、かならず「山の端」か「峯紅葉(みねのもみじ)」が二大アイドルみたいな感じで語られますよね。鹿島みゆき若松みゆきみたいな。(なんだそれ
鼠志野茶碗 銘 峯紅葉 | 公益財団法人 五島美術館
(参考リンク)

そこで私は「山の端」派です。鼠色が強く、淡い感じが出ていて好きです。大きさもちょうど良い。
ちなみに「峯紅葉」はその名の通り紅葉のように見える赤い鉄釉が強い、やや大き目な作品です。

4 御本立鶴茶碗

turuta.jp
www.fujingaho.jp

いわゆる注文品というか、オーダー品なので、どれがどうオリジナルという事も無いのですが……
とにかく可愛らしくて良いですよね。

5 蕎麦茶碗「花曇」

特別展 茶の湯の銘碗「高麗茶碗」~三井記念美術館(11月30日) : ヒナちゃんのblog

陶器を好きになってからも、高麗茶碗は実に侘びが深く、自分にはなかなか良さがわからないでいます。
そんな中、素朴な中に華やかさを見てしまったのが、この「花曇」です。
いや、本来ならば順番が逆で、華やかさを曇り模様が包み込むバランスと景色を楽しむものでしょうか。

6 油滴天目(九州国立博物館所蔵)

collection.kyuhaku.jp

世にはいくつか油滴天目がありますが、「桃山」展で見た、九州国立博物館が所蔵する油滴天目が好きです。
その由緒も、かの「へうげもの古田織部が所有していたとか。なんだよ、こんな綺麗な唐物も持ってるじゃないか!

かつては見る事も叶わなかったような貴重な品を広く市民に開放する、博物館という施設を、現代の民主主義社会を、褒め称えずにはいられませんでした。

7 青磁花茶碗「馬蝗絆(ばこうはん)」

www.tnm.jp
emuseum.nich.go.jp

国宝! 圧倒的王者!
明代ですら、最早これに代わるものなどなく、鎹を打って戻されたエピソードが最強すぎます。

8 曜変天目「稲葉天目」

www.seikado.or.jp

国宝! 圧倒的王者!
君台観左右帳記!!

曜変天目だからというだけでなく、建盞(けんさん)の名で呼ばれる中国福建省の窯元の作品の中でも、稲葉天目は特に高台の黒が綺麗で好き。
三菱がよく展示してくれるから、絶対に高台も見てね!

9 志野茶碗「卯花墻(うのはながき)」

bunka.nii.ac.jp
三井記念美術館

国宝! 圧倒的かわいさ!
唐物じゃなくて国焼で国宝という貴重さ!

なんか後半はラインナップが「これは外しちゃいけないかなー」みたいな感じになってきてる。

いやいや、この「卯花墻」ちゃんは、国宝なのに圧倒する美というよりも、気品ある可愛らしさなんですよね。
色んな美術展で年に何回も会えたりするので、自分の中では会いに行けるアイドル的な位置づけです。
えっ、君は「橋姫」派!?  そう来るかぁ……

10 織部黒茶碗「わらや」

www.gotoh-museum.or.jp

五島美術館所蔵の茶道具って、峯紅葉も破れ袋も、そしてこの「わらや」も、見ている方に精神的負荷を掛けて来るほどに作為的な作品が多いですよね。
どれも好きなんだけど、五島慶太のパワフルさがやばいなと思います。自分は根津嘉一郎のコレクションの方が落ち着いて見られる……。

それはともかく、ポップでメリハリの付いた白黒が好きです。
白と黒は、単に1色なのではなく、逆に全世界の全ての色を仮想的に表現しているような気がします。
私たちはこの白と黒に、世界を彩るフルカラーを想像しても良いのではないでしょうか。

全然関係ないけど、「瀬戸黒茶碗 ワラヤ」がネーミングが被って、おやっと思いますよね。「わらや」の方がメジャーだけど。
あと、先日の「現代茶ノ湯スタイル展 縁-enishi 2021」で、現代作家さんによる名作リメイクをテーマにした作品が並んでいましたが、「わらや」は人気で伊藤千穂さんも沼野秀章さんも作っていました。伊藤さんは、やはり艶やかな黒が特徴的でした。沼野さんは、いつものシャープで光った作風とは一変した、素朴さを現代風に飲み込んだ感じで面白かったですね。




という事で、好きな茶碗についてあれこれ書いてみました。
解説の言葉を持っていないので、どうしても感情しか書いていないのですが……。
私の見る目も育っていないので、きっと年を経る事でラインナップも変わってくと思います。

茶碗って本当に良いものですね。