2019年増田を振り返って

はてな匿名ダイアリー(通称:増田)を読むのを趣味にして何年経ったでしょうか。
いつもは読んでそのまま読みっぱなしな私ですが、昨年はこれぞと思った増田に「増田2019」というタグを付けてストックしていました。
特に基準はなく、読んだ時の感触だけで残しているのですが、昨年は32エントリがタグ付けされていました。(消滅含む)
はてなブックマーク - 増田2019に関するkash06のブックマーク

その中でも、これはと思ったものを紹介していきたいと思います。
予め言いますと、一覧したいが為にものすごく長い日記になって、ごめんなさい…。

大ヒットの部(500ブクマ以上)

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怪文書の飛び交う「はてな」じゃなくてもアリな日記だけど、ここまでしっかり文字を書くなら「匿名ダイアリー」が文字の置き場として相応しかったのかな、と思いました。丁寧で良かった日記、応援しています。
一方、自分のスターの付き方に驚いたので、ファーストブクマの強さみたいのも改めて知った感じです。


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無敵の人になりかけた

“無敵なわけではない。大事なものもある。好きなものだってある。大切な人もいる。だが、そんなものもストッパーにならないほど打ちのめされることがあまりにも多くある。” 増田の言葉を忘れず、私も生きたい。

2019/05/30 02:37
b.hatena.ne.jp
何を解説できる立場でも無しに、私の言える事はこれに尽きてしまいます。願わくば、増田に幸あるようにと祈ります。しかし、現実に私が何をできるのだろうか。


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実は、ブクマしたけどブコメ出来なかったんだよね。
この増田が丁寧な方で文章を書く能力もあるのは、前半を読めばよくわかるんです。それだけでブクマを集める素質のある増田だったと思います。文体も内容も、絶妙な風俗増田のスタイルだったのに、後半からタイトルの「生き方を変えたい」に向けて急変するじゃないですか。
多分、増田を書いた本当の想いが後半の「思えば、あらゆる人間関係においてこうやって本音を言わず、我慢して、意見を言うことから逃げてきた。」以降だと思うんです。おそらくネットで出来るようなアドバイスなんてのは、今まで親しい人や専門家からも沢山聞いているし、増田もそれを理解しているのでしょう。となると、私がいかに後半に言及したところで、気持ちの負担になるような追いアドバイスになるだけかと思うと……増田の悩みの重さも含めて簡単なブコメなど出来ませんでした。
人の期待に無理矢理に応えようとしてしまう性質が増田にも表れてしまい、ヒットした方向も本題以上に期待に応えるような前半に流れてしまったのだと思えると、何とも言えません。


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言わずと知れた2019年最大のヒット作だと思います。埋め込みのサムネだけで完結する明快さ!


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設定を強く意識しながらうまく書かれた増田。世界観の幅とかツッコミ所みたいなのが、ブクマを思わず誘う作品。

中ヒットの部(100ブクマ以上)

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染み入る増田でした。匿名ダイアリーの良さだと思います。


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リミックスの文才がありすぎて、これはブクマ一同が付いていけないレベルだと心底思いました。


「あいとゆうきだけがともだちさ」←甥「アンパンマン、友達2人しかおらんやんw」私(友達2人もおるんや…… - kidspongのコメント / はてなブックマーク
ここで急転直下、自虐ネタに入れる id:kidspong さんのネガティブクマ才能は相変わらず強い……!


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あとちょっとで500ブクマ! ダイアリーって本当に良いなと思う増田。おっちゃんにはアプリが残って、増田には増田が生まれたんだ。


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2月以降つける事のなかった「増田文学」タグを久々に使った力作増田。最後の2行がグッと引き締まって余韻を残す、文芸作品だと思います。*1


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サブカルチャー小説的だと思ったら稀に使う「増田小説」タグも併用してしまった。


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記憶に新しい作品。客の表情が見えるようなデレデレの甘々展開が素晴らしい。この忙しい年末でなければ、もっとヒットしたんじゃないかな……などと勝手に思っています。

小ヒットの部(30ブクマ以上)

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無限の可能性の狭間にあるような増田だが、たぶん現実は違うレールの方に収束してしまった。


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「検索増田」シリーズ、たまに大好き。ちゃんと追ってないけど、目に見えた時にはブクマさせてもらいます。


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id:zeromoon0 さんの言う「不安になる」って、こんな増田を読んだ時のような感情なんだろうな、と思いました。

個人的ヒットの部(30ブクマ未満)

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実はちょうどこの増田を読む前あたりで自分の祖母が危ない時があって、妙に読んでしまった増田です。この時には持ち直して退院するほどだったのですが、その月のうちに急変し亡くなりました。
図らずも増田と同じように祖父母の家が残り最初の正月を迎えたのですが、変わらず「便利な集会所」のような扱いで親戚が集う事になったので、これもまた一つの過渡期の形態かもしれないと将来像を考えている所です。


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こういう個人的な楽しみを密かに披露するのも大好き。


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はてな匿名ダイアリーの歴史に沿って、たまに現れる増田。ブクマ数的には、そんなに大ヒットしないシリーズなのだけど好きです。


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そういうところで人手が必要な事もあるんだなぁ……。
自分は昔、水道メーター交換の助手をした事があって、職人さんが作業していく隣でメーターの数値とか型番を控える係だった。古い管だと急に破損したりして、水に濡れながら応急処置をする事も多く、濡らしちゃいけない報告用紙との相性が抜群に悪いので頼んだとか。機械化するにしても浴びるレベルの水に耐える防水性が必要だから、なかなか難しいよね。とかを思い出した。


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???


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説得力のある野生のプロが、思ってもみない角度からいきなり解説してくれるの、増田っぽくて大好き(増田とは


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教えられるシチュエーションも、感謝する状況も全く想像できないけど、かなり好き。

それどっちもイジリー岡田だよ 場面によって使い分けてるだけ
ちなみに、こちらが回答編らしい。Qちゃんも同じなのか!


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タイトルがなんか怖いのに、本文を読むと「あ……ああぁぁぁぁぁぁぁ!!」ってなる増田。

総評

こうしてみると自分の好みがものすごく反映されてるのがわかりますね。大ヒットは重く長い増田に皆が答えようとするタイプが多くて、自分のブコメもその傾向があるようです。
私が好きなジャンルである「日記っぽいダイアリー」は、中ヒットしているのが多いようで、爆発的な巻き込みはしないけれど一定の増田ファンはやっぱりダイアリーを求めているんだなと思って少し安心しました。
それと同時に「おわる」とか「遺書」とか「LINE」とか、創作文芸の入った作品もこの辺りに入っていましたね。それカクヨムでも……(いや匿名だから流通する良さもあるのか)
小ヒット以下は意味のつかめない唐突な作品が急増するのですが、正直、大好きです。ブクマが1桁だろうが、後続のいない1ブクマになってしまおうが、好きなんです。

2019年を振り返ると、やっぱり「エレファントモシモシ」が語り継がれるレベルの大ヒットだったのではないでしょうか。
個人的には「いとうせいこうイジリー岡田は同一人物」だと教えてもらって、普段は忘れているでしょうけど、いとうせいこうの話題になる度に思い出すような気がしています。リアルで言ってしまわないか心配。


また、既に語られ尽くしている増田や、大好きだけど下ネタが強すぎてそれだけで勝利してる増田は、私なんぞがここで挙げるのも気が引けてしまって何となくピックアップしませんでした。
悩みにある増田、深い怒りに囚われている増田、そうした嘆きの声を目にした時、いつものように祈りを奉げるかもしれませんし、取り組んでブログで返信する事もするかもしれません。
ただ、私個人としては出来得る限りで怒り、攻撃、反撃に加担する事無く、笑いと共感と同情と祈りの言葉だけを増田にブクマしたいと願っております。*2
そのように願っていても、私自身の弱さか愚かさによって誰かを傷つけ悲しませる事がきっとある事を省みて、さらに思います…。


2020年も皆様が良い増田ライフ・ブクマカライフを過ごせますように!

*1:個人的なルールで「増田文学」と「増田文芸」を使い分けているのですが、声に出して読みたい芸術も含めて広く「増田文芸」を使い、思想的だなと思うと「増田文学」を使っています。結果的に増田文学の方が利用が少ないです。

*2:これは長らく思ってはいたのですが、改めて自分への戒めとして。