SL風景

会社の先輩と、大井川鐵道のSLに乗ってきました。
ところで蒸気機関といえば産業革命なワケで、このSLってやつは実に、地域のまさに産業的な面を代表する代物として走っていたところをだね、SLに対して何の原風景も重ならない世代が、その車両の現役時代には纏っていなかったようなノスタルジックなイメージを重ねて、それを味わう為の旅をしていると思うと、とても不思議な気がしておりました。
たとえば、車内では客室担当の老職員が郷愁溢れるハーモニカを演奏するサービスがあったりして、それこそ、いわゆるリタイア世代がそれを「懐かしい」という回路で楽しんでいるんだけど、たぶん、この車両が現役で走っていた時代(昭和初期)にそんな余裕っぷりなんて無くて、極めて日常的な、産業的な空気に満たされていたんじゃないだろうか、とか、では、どこからこんな郷愁がやってきたのかな、とか。そんなことを考えていました。
ちなみに私は、ノスタルジーより、ゴツイ機械へのフェチシズムの方が…。