そんなついでに、twitterから再録。

多分、マクロス的な未来がやってきても、ミンメイは生まれないんじゃないかな、って思っただけ。なんでそんな事を思ったのかというと、マクロスプラスのサントラを高ビットレートで再リップして聴いてみたら、妙に感動してしまったから。

というのもシャロン・アップルこそ、僕ら…老若男女、人種信条を問わぬ、混然一体とした「僕ら」が、各々それぞれに抱く個別の欲望、しかし所詮は集計されパターン化される、個別でいてありふれた欲望を、各々の欲望のままに、見る人ごとに形を変えて受け止め得る事が出来るんじゃないかと思うんだ。

シャロン・アップル - Wikipedia
作品世界において、人工知能ホログラフィーの進化により誕生した史上初の「バーチャロイド・シンガー」。性別が女性であるという以外、年齢・経歴・人種などは不明。歌声や容姿も一定ではなく、楽曲により妖艶な美女、コケティッシュな少女、人魚、天使などに変化し、大衆の望む「偶像」を変幻自在に演じられる魅力を持つ。人物というよりは「音響・映像空間」に近い存在であり、実体の制御コンピュータは金属製のブラックボックスに収められている。構成的には現代のノートPCに近いが自立移動できる。

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生身の人が、それに堪えられない事は大塚英志岡田有希子論みたいな感じ。

それをクリアする方法とは。その昔のバーチャルアイドル(実体はないが、統一的な仮想体)にはじまり、現在、一応の成功を修めていると思われるのが、ひとつはユニットを組むことでキャラ分けをして全体を生き残る秋元康メソッド。もう一つはボカロ・アイマスのような、緩やかな設定と無限にいるP。

そして…全ての可能性を自動生成して、自律進化していくシャロン・アップルこそ、現代の欲望に応えうる最高の偶像(アイドル)。 …であるかもしれない。
だが、これって結局「生身の人が、消費者が、大衆が、人類が補完できないのなら、パターンをつくってアーキテクチャ側が補完してあげればいいじゃん」って話な気がして、やっぱり「気持ち悪い」と言われても仕方がない。 あと、何か大きく穴が空いてそうだな。

*1:wikipediaへのリンクと引用は新たにつけました