デモ隊と反対派とチカラでの介入と

実は昼食をどこで取ろうかと神保町あたりを彷徨っていた頃。靖国通り沿いで、デモ行進と遭遇しました。
デモ自体は良くある感じで、それこそ何らの感想もなく、注意も払っていなかったのですが…

ちょうど「ラーメン二郎 神保町店」のある、靖国通りにぶつかる角のところです。二人組のスーツの男達が、何かを打ち合わせてから、それぞれ高級そうな車へ2台に別れて乗り込むのが見えました。
正直、そこで何か嫌な予感はしたのですが。

私たちが、そのまま二郎が夏期休業になっているかを見に行った時です。
突如、辺りが喧騒に包まれ、私が振り向くと。
そこでは、先程の高級車が2台とも頭を揃えて靖国通りを通るデモ隊ギリギリまで車を寄せ、クラクションを鳴らし始めていました。

…あからさまな妨害の現場に出くわしてしまったようです。
すぐに、デモを誘導する警察の警笛が聞こえ始め、静止に掛かったようですが、それでも全くクラクションを止めようとはしませんでした。
周囲の住人は、どちらかと言えば全般的に困ったような顔をしておりましたが…

ちょうど私たちは、再び神保町方面へ戻ろうと反対方向へ歩いていたところでしたが、正直、彼らの暴力的な方法での封殺行動に段々と怒りが抑えられず、思わず「うるさいYO!! 止めろ...」と叫んでいました。
いやまぁ、本当にそんなカッコイイ理由だけかと言うと、さらに考えれば「妨害してるのが高級車」というのが輪を掛けて気にくわないだけかもしれませんね、、、人間そんなモノ。

今考えれば、彼らの仲間がどのくらい車外にいたのかもわからず、下手にもっと近くで叫んでいれば「お前は左翼のシンパか」と友人もろとも取り囲まれていた可能性もゼロとは言えず、そう言う意味では全く軽はずみの行動だったかもしれません。特に、友人と一緒にいる時に、私の勝手な行動で迷惑を掛けてしまう事を、一番気を付けなければならないのに。

結局、そのまま私たちは歩いていき、神保町交差点の辺りまで来た所、二人ほどのブラックスーツの男達が警官に取り囲まれていました。警察も何とかなだめすかしているようで、じきに落ち着いた彼らは、自分たちの携帯でどこかに連絡を取り始めていました。


今になって考えて、思い出したのですが。
確かに私自身、割合とリベラル系な感性の人間だと思ってはいますが、デモ隊にシンパシーを感じたからの怒りではなかったかもしれません。おそらく、そこに暴力的な介入をする存在が何となく許せなかったんだなぁ…と思うところです。
それはかつて学生時代に、既に暴力的な手段で学生を統率しようとする集団に成り下がってしまった新左翼系の自治会の運動家の、やはり暴力を背景にした横暴な活動を、遠くから人混みに紛れて野次って逃げたのと同じ感覚だったかもしれません*1

ですが本来なら、世の中の力関係はもっと見えづらいから難しいという面も確かにあります。
しかし、あからさまに目に見える力の行使だって、まだまだ目に付くものだと改めて思わされました。
そして私は、そういった力の行使が心の底から大キライで、非常に怒りに燃える、けど…誰よりも臆病で、表に立てず、安全な場所に逃げておきながらヤジを投げる卑怯な人間でしかないようです。
でも。許し難い事は許し難いし、いつか一歩も引かないようなチカラが欲しいのかも…?

*1:遠回しに書いてるけど、結構やってる事はセコくてズルくて、しかも実は誇張してます